はじめよう。美しいあの場所へ、迷子にならぬ様、ワタシへの道標となる様に。

瞳に映る生命の息吹、耳から観える生命の動き、感じる景色。繋がる精神の緒。

脈脈と繋がるこれまでこれからのど真ん中。感じるままに三輪福綴りに記して行こう。


2023年9月1日金曜日

Japan Blue. work shop in devon前編

イギリスのデボンにて8月、正藍染体験ワークショプが無事結びとなった。

遠隔の準備、打ち合わせに数ヶ月、現地へ飛んですぐに支度に取り掛かった。

飛行機の空の上からは、虹の輪が飛び込んできて、この旅路への祝福が

多次元から降り注いでいるのを感じた始まりだった。


到着すると、たくさんの人がゲートにずらりと並んでいる。
乗り継ぎの電車まで間に合うとは到底思えないほど。
お出迎えにきて下さっていた方が、最適なナビでそして、
夜遅くまでの電車待ちを共に過ごしてくださり、なんとか無事
翌朝、待ち合わせの最寄駅まで到着した。
早々に、藍の苗木を定植する場所となる農園の視察へ。
そこでは、完全にオーガニックとなる素晴らしい農園で
後にそこは、私のリスペクトしている農園の指定農園だと知ることに。
希望に満ちた視察の後、ワークショップの場所でもあり、スタッフの工房でもある
ヒラリーの元へ。
素晴らしい空間。
ワークショップに向けて最終調整、打ち合わせをして
これから始まる実感が湧き出す。
現地では、すでに藍が育っていて
想像以上に大きく育っていて驚いた。
尋ねると、そこはコンポストの後で、また壁がレンガにこの字型に囲まれていて
太陽の熱を蓄熱している様な環境でもあった。
イギリスでの可能性を感じる始まりとなった。


時差ボケもあるのか、午後になるとバランスを取るのに
エネルギーをたくさん使った。
徐々に、リズムを取り戻しつつ、日々支度に体も意識もフル回転。

ワークショップ数日前に久しぶりの再会となった
現地スタッフの1人と、ダートムアの遺跡で太鼓を打ち響かせた。
彼女とは、7、8年ほど前に初めてダートムアを訪れた際、
部屋も同じで、日本でも同じ部屋になるご縁。
巡り巡ってこうして再び響き合わせができたのも
最高に嬉しかった。
今回のイギリスへの幕開けの様な奉納になったような気がした。

翌々日程に、いよいよワークショップが始まった。
まさか初の染めワークショップがイギリスになるなんて
想像もしていなかったけれど、まっさらな感覚がそこに
立ち現れて、絶好の場となっていったと振り返っている。
染めのワークショップって私自身、経験していなかったので
どういう風な内容でなんて前情報が一切なく
普段私が取り組んでいく中で感じたままを
シンプルにお伝えさせていただくことに。
みなさん、真剣に素直に取り組んでいただき
そこからはとても美しい一期一会となる染めが
出現した。
デボンの空にたなびくそれぞれが目に飛び込んでくると
思わず、近寄り胸が躍る。





先ずは前半のワークショップを2日間終えて、
感動の余韻も冷めやらぬまま
後半への支度へと向かった。


2023年5月19日金曜日

梅の精霊の仕業

 2023年の春の藍建ても、無事に建ってくれて染めに勤しむ日々の中に。

灰汁の作り方も、今年更に実験を試みて自分なりの発見を得たのは

大きな収穫に。

本建て正藍染に取り組み出して6年目を迎える。

まさか、藍に向き合うなんて移住当初は思いもよらず。

それもこれも、梅との出逢いからそれは自然と始まって行き、

気がつけば、展示会が技法を習得する以前に決まってしまい、

もう後にも先にも引けない状態に。

きっと通常は、技法を習得し、染めに専念し納得行ってから

展示会になっていくのだと思うのだけれど、どういうわけか、展示会が先に

決まって行ったと言うのも、今から思うとよくやったなあと思う。

正藍染の師、大川さんが、ある一枚の大きな染め布を見ては、

「大胆ですね、でもちゃんとよく染まっている。どんどんおやりなさい」

そう後押ししてくださったのも、わからないからこそ、進めたのだと

思う。今だと、もしかしたら「まだちゃんとできないので」と遠慮していたに違いない。

そして、今年、そんな染め師としてもある意味転機を迎えようとしている気がしている。

ご縁を導いた梅林の梅が今年は、ほとんど実がならない。

きっと昨年の影響があるのだろうと思いながら、同時に梅林のおじいさんが92歳を全うし

天へ上がられた。

梅も裳に服しているのかもしれないねと、友人がそう呟いてくれ、

自然とそう思えた。

これまで、梅に注いでいたエネルギーが藍やそれ以外に使えるようになったので、

これまで、手一杯だったところにほんの少しだけ回せる何かが見出せそうだ。

とは言え、休む事はあるのだろうかと言うほど、こちらので暮らしは日々

自然のリズムとともにたくさんとやってくる。

打って変わって、移住したての時に植樹した梅の苗木がすっかり木になっていて

こちらは、実がついている。

私も時を同じくして成長していると思える様に、日々是精進!

今、工房ではお勉強にと染めのアシストに入っていただいている。

これは、私にとっても勉強になる運びで、今後に活かせる事だと思って

手探りながら、歩み始めることに。

これからの私に興味を抱ける様に、新鮮な気持ちに積極的に触れていこうと思う。







2023年2月17日金曜日

コシチャイムサウンドヒーリング 精麻クラフトワーク 

 横浜ナチュラルハーモニックプランツさんでの展示も無事に結びとなりました。

たくさんのご来場ありがとうございました。

展示期間中、別会場となるTsukinokiさんにて、精麻deコシチャイムをオリジナルにアレンジしたものを制作するワークショップをナビゲートさせていただきました。

それぞれのバイブレーションとより馴染む、そんな作品が完成し、

その後は、皆でコシチャイムを奏で、少しサウンドヒーリングの時間を持ちました。

最後には、tsukinoki主宰の紘子さんのお料理にもサウンドがたくさん響き合っていて

いつもに増して、どこか光を放っているような心づくしの直会となりました。


今回のワークショップにご参加いただいた中から、地域のしめ縄奉納へ還元して行けるような

新しい一歩が始まっていきました。

今後も、各地で開催して行きたいと思います。

ご要望などありましたら、ぜひお気軽にお声掛けください。


感謝





2023年2月9日木曜日

節分はusaato Kyoto にて福きたる


2023年の節分に、神楽太鼓奏者の石坂亥士さんと共に
服に福を浴びてもらいそのバイブレーションが輪となって
広がっていく様に、、、!
と言う演題をいただき、当日までどのような場が立ち現れるかを
日に日に静寂へと歩んでいった様なそんな不思議な旅路に。
店長の奥村さんからいただいた今回のお話からは、
新しい風をふわりと運んできていただいた様で
そのご提案いただいた全てには、神計らいの様な
合いの手でどれもが励まされる様な内容だった。

さまざまなシチュエーションでご一緒してきた
信頼おける楽士の石坂亥士さんも今回ご一緒していただけると
なっては、もう百人力なのだ。
「即興」と言う領域の中、ただ「即興」と言うものでもなく
うまく表現できない眼差しを共に持ち合わせていると確信している
アーティストで、舞台へ入って行くには
大袈裟に言うならば、今世でやり残したくないくらい
宿題を今もこれからも舞台を通して経験して行きたいと
そう思える存在の方。
ますます精進して行きたく。

「服に福を」
そんなうさとの衣服が出来上がるまでの過程や
意識の届けられ方もすべて、これまでの歴史があるにせよ
留まらず、進化し続けているブランドなのだと
今回、そこに並ぶ衣を見ていてそう感じた。
その一点に、音や舞と言ったハタラキを
大切に見据えていただけた事に驚きと感謝が
同時にやってくるような、光栄に尽きる機会となった。


今回は、普段衣装として着ているものではなく、
スタッフさん達に、うさとの展示に並ぶ衣服の中から
衣装としてのコーディネートをしていただき、それらを
纏っての舞台となる事に。
真新しい感覚は常にあるにせよ、今回はそんな意味からも
とても新鮮な幕開けになって行った。
白を基調としたワンピースの裾は、円形ではなく、八角形になっていて、
回ると、その角が放射するテンションを肌に感じて
改めてとても感銘を受けながら
次々とコーディネイトが進んでいった。
亥士さんの纏われる衣装は、深い黒檀染めの羽織や、紫を基調とした
パンツ、襟元には差し色となるシルクのスカーフ。
もともと着られていた様な出立ち。
衣装となるものからの動きの影響は確かにあって
うさとの衣服は何かを心地よいナビゲートする感覚が
いつもあって、今回も同じく、、、!


空間に、そして空間を広げるように、
音が重なる程にさまざまな音が向こう側から
立ち現れてくる。

幾何学模様の様なものが見えた一瞬を感じ
その後は、そのものへ私もそっと歩み始めていった。


終演後、あたりを見渡すと
衣服も、場も、人もどこか生き生きと
見えて嬉しくなった。


節分
立春

そんな陰陽のちょうど節目となる時に
めでたく 無事を迎えられた事
とっておきの終わりの始まりとなったのでした。


ふくふくふく


感謝















 

2023年1月7日土曜日

和暦正月〜横浜ナチュラルハーモニックプランツさんへ

 


2023年の始まりは、横浜ナチュラルハーモニックプランツさんリニューアルに向けて

展示のリクエストをいただき、今回の機会には、祝祭をテーマにした

精麻や、梅苔朴などを使った作品展示を予定しております。

これまで舞台や、暮らしに密接だった全てが一つの「祝い」「兆し」「始まり」と言った

節目に合わせて取り入れていただけるようなとっておきをお披露目できたらと日々制作を

進めています。

1月22日〜2月15日

ぜひ、新しい始まりに合わせて出逢ってください

2022年12月15日木曜日

奥能登 珠洲 火熾し神事映像記録ダイジェスト

 先月、執り行われた「火様」と新しい火を合わせる儀に伴って

火熾し神事が執り行われた。

神楽として石坂亥士さんと共に炭焼き窯にて即興神楽にて舞を無事納めることができました。



2022年11月10日木曜日

火熾し神事


先日の群馬は前橋の八咫烏神楽を終えた足で
能登へ戻っては、駆け足でリセットしてすぐに
火熾し神事へと向かって行きました。
奥能登珠洲 5年越しの火熾し神事を無事納める事が叶いました。
株式会社ノトハハソ(旧大野製炭工場)の炭焼き窯にて
能登は七尾中島町にて暮らしの火として300年以上も前より守られてきた火、「火様」。その分け火が、ノトハハソさんの炭焼き窯に新しい火と合わせ火となり一つの窯へ炭を生み出す為に共に燃え出しました。そんな大きな節目にあたり、以前より代表の大野長一郎さんよりお声をいただきながら、5年もの間、幾度も感覚をすり合わせながら
その時をささやかながら見守るように過ごしてきました。
集落での祭り起こしも見越してのこの神事の開きでは、大野さんの今から見渡せる未来への視力の高さや、俯瞰されている領域など諸々
とても刺激を受け、私自身も芸能に対する立ち位置をあらためて
再確認しながらの今日となりました。
そして、神事がこの「火様」を迎えるタイミングで遂行されることが決まり、遂に動き出したその背景には、とっても大きな「何か」が動いている様に感じざるを得ない不思議な不思議な感覚になりました。
「説明」や「言葉」と言うものを超えていくのが芸能の役割なのだと肌で理解しつつ、今回の大切に温めてこられたこの機会には
以前より大野さんともお話に上がって来ていた、神楽太鼓の石坂亥士さんにぜひとも入っていただきたいと言う事で、前日まで遠い熱海におられたにも関わらず、当日ご一緒くださる事に。
下見も移動直後の当日となり、合わせはなく、場所を決めてそのまま神事へと入って行きました。普段日常的に稼働されている釜の上や周りがすっかり綺麗にお掃除されていて、清浄な場が既に出来上がっていました。
玉串を上げさせていただき、そのまま神楽が始まって行きました。
亥士さんの音が蠢き出したと同時に、合わせ火が入った窯の何かが反応する様にとてつもない響きが会場に膨らみ出してきました。
その後は、ただただあるがままに、、、、。
無事に納められ、直会では火を長年継承されてきた方や、宮司さん、関係者一同が、火について語らう貴重であたたかなひと時となりました。
印象的だったのは、今回感じた大いなるものの計いについて
これまで、そんなはずは、、、と思ってこられた方達も口々に
今回を機に、それらを受け入れる事が(準備が)出来たように思いますと言われていた事。
それらを誰もが違和感を抱かなかった事もとても自然であたたかな
心合わせになっていたように感じました。
直会が終わり、皆が立ち上がった瞬間、舞台で使用した土で出来た焼き物の鈴がパリーんと割れました。
それは、今回の舞のお声かけをいただいた時に、珠洲のお宮で
いただいたものでした。
その地へ確かに根着いたと言うようなサインに思えて、またお役全うしましたとでも言うかのような瞬間でした。
大野さんへ、この土地へ返してくださいとお伝えすると、
クヌギの森へ返しますと言ってくださり、嗚呼、本当に今回のご神事が結びとなり、始まっていくのだなあと思いました。
たくさんの方達に、今回の火熾し神事では意識を合わせ、見守りをいただいていて、それらの全てが一つになって開かれて行くのを終始感じていました。
大野さんのこれまで、そしてこれからの展望を
これからもささやかながら見逃さない様、目を耳を凝らして
精進して行きたいと思います。
大野さん、スタッフさん、御参列いただきました皆様、
関係各者の方々、そしてスケジュールを見出しては、遠くより共に神楽をご一緒していただきました石坂亥士さん、ご家族の皆様、デザイナー西原直紀さん、遠くよりお心合わせくださった皆々様へ、心より感謝いたします。
ノトハハソさん